タイで製造業の営業に就職するのに必要なもの

私はタイで現地採用の日本人社員として働いて、もう3年になります。営業成績は3年間変わっていません。この不況だとか不景気だとか言われているタイで3年間常に変わらず維持できている方法があります。それは接待ゴルフをマスターしたことが影響しています。これ確実です。
日本にいた時はゴルフはやったことがなかったのですが、タイに来て製造業の営業として働くようになってから覚えました。はじめはスコアも180を超えて、お客さん曰く初めてラウンドを回った時は130だとか言われていたので、それと比べると雲泥の差です。平日は遅くまで仕事をやっているので中々練習に行けませんが、毎週のようにお客さんにゴルフを誘われます。私のゴルフの腕前は100を切るまでに上達しました。練習よりも実践で培ったのが大きいようで距離を稼ぐような打ち方ではなく、コースを正確に捕らえ、パットは2打以内に収めるようになりました。
他には飲み会芸でしょうか。これは大学生時代からいじられキャラだったおかげでモノマネレパートリーが昭和歌謡から最近のヒット曲まであります。ウケが良いのは美空ひばりとコロッケのモノマネをしながら歌う美川憲一ですかね。美川憲一は、存在を知らないであろうタイ人からもウケが良いです。見た目の面白さでしょうね。
現地にいる駐在の方とは行かないのですが、お客さんの会社の上司(日本本社からくる)と会食する時は、バンコク中心のカラオケやディスコにいくことがあります。場所や料金を知っているだけでなく、その場ではっちゃけて盛り上げれば盛り上げるほど本社の方に印象に残ってもらえ、駐在の引き継ぎなど会社内の行事にも呼ばれるようになります。
タイの製造業に営業マンとして就職して3年が経ち、今年初めて年間営業成績(売り上げ)が社内で1位を取れそうです。正直、3年間売り上げが変わっていないのに、この快挙なのはタイがまだまだ不景気だと感じてしまいます。

タイの人材確保の問題

日本の企業がタイでビジネスを展開する為に必要なことは、 外資規制などの法規制問題、そして電力・物流などのインフラ問題をも解決しなければならないですが、同時に大きな問題は、人材の確保であり、育成なのです。
タイにおいて労働力の問題はかなり深刻と言われています。タイでは失業率が1%を切っているからです。資金に余力のある企業であれば、賃金を上げることによって、人材確保が出来るかもしれませんが、それが出来ない企業もあり、出来ない企業と出来る企業の差は離れて行くばかりです。
中小企業になればもっと人材確保は深刻な問題となります。この人材確保の問題を考えず、タイにいきなり進出する発想はとてもリスクが高いと言えます。
タイであれば、本来、 農閑期に農村から都市への出稼ぎ者が増える為に、失業率が高くなることが普通なのですが、それなのに、タイでの失業率が最低を維持し続けているままと言うのは、企業にとってかなり深刻な問題なのです。タイの都市部、製造と言った分野での労働力不足は、少子化の問題も大きく影を落としていると言われています。
そして、もう一つ賃金格差という問題が影響を及ぼしていると言われています。それは、農業と製造の賃金の格差が小さくなっていることです。 製造の平均賃金が7,983バーツ、そして、 農業の平均賃金は4,199バーツ。ここに差はまだありますが、以前と比較すれば全然縮まり、農業を行う者たちが、それ程製造に対して魅力を感じない時代ともなってしまった背景があります。

タイでの人材確保

世界10位の自動車生産国に躍進したタイです。製造業だけでなく、サービス業にも、日本企業の進出ラッシュで賑わっています。そして、ラッシュする一方で企業が悩んでいる問題と言えば人材不足なのです。
失業率1%を切る状態は、タイの労働者にとって都合のいい話しかもしれませんが、雇う企業は、なかなか優秀な人材を確保出来ないことを意味します。そして、そのような状態であれば、高い給料を支払い出来る大手企業のみが甘い思いが出来るのみなのです。
タイで人材確保の意識、これを最初に持たずに企業進出することはとても危険な発想です。この厳しい環境の中で企業がどのような方法で、求人活動をしているのかと言えば、 雇用事務所における求人、 民間の職業紹介機関の利用、 そして新聞などメディア、 貼り紙の広告、求人情報サイトへの掲載によって行われています。企業は、英語力のある人材を求め、そのような場合、英字紙の Bangkok PostやNationなどに広告を出すケースも増えてきていると言われています。しかし、やはり、今、求人を求める為に一番使用されている方法はと言えば、求人情報サイトを利用することです。やはり、タイにおいても、インターネットは欠かせないツールとなったようです。そして、少々高い手数料を支払いしなければならないものの、それでも確実に人材を確保する為に、人材紹介会社などを使用するケースも増えてきています。タイでは実際に昔かなの人から人への紹介という縁故採用が多いのも特徴です。

タイで求められている人材

タイの雇用は一体どんな感じなのでしょうか。タイへ旅行をしてこの国が気に入ったからタイで仕事をしたいと思う人たちもいることでしょう。ただし、旅行と転職は当然違い、タイに対して旅行以上の知識を蓄えることも必要となります。
タイの会社が求めている人材の像をしっかり見極めたいと思います。
タイの企業が求めているものは、ビジネスマナーをしっかり持っている人たちです。そして、ビジネスマナーを持っている人材は既に日本人なのです。日本人は既にタイに評価をされているので、就職活動に非常に都合がいいとも言えます。
しかし、タイ国で甘えは禁物です。タイでは、日本以上厳しいマナーの水準が要求されるかもしれません。 
更にタイでは、積極的人間が求められています。タイでちょっと用心していただきたいことと言えば、研修制度に重視していない点です。研修制度があるから大丈夫、安心と思う気持ちは既に、日本人ならではの甘えの精神かもしれません。研修制度のないタイの企業で生き抜くコツは自らが積極的に乗り出して覚えるということです。
もうタイでは最初からいきなりあなたを即戦力として捉えます。果たしてあなたはその重圧に耐えることが出来るでしょうか。日本での教えてもらっていないから出来ませんという言い訳が全く通用しないことを意味しています。
そして、タイで必要とされる事は、語学力であり、日常会話よりもう少しレベルの高いものが要求されています。タイ語も必要となって来ます。積極的に深くタイの企業、タイの国、タイの人たちと関わると言うものの、コミュニケーションがスムーズでなければなかなか難しいことです。
タイで日系企業に就職をしたいと思うのなら、半数以上が製造業と言うことになります。製造の分野では、技術指導、生産管理能力のある人たち、製造業の営業能力が求められています。タイは、能力によって充分自己を活かすことが出来る国です。